勉強のお話

立命館のロボティクス学科・機械工学科の専門授業はこんな感じ

前期の講義も終わり,夏休みに入りました.

私は,立命館大学のロボティクス学科の学生なのですが,付属校の出身ということもあり,セミスターごとに大学のこととかを後輩に向けて書いて欲しいという依頼を高校の先生から受けます.

今回は2回生前期の授業について書きました.付属校後輩に向けて…に少し加筆したものをブログにもアップしておこうと思います.

進路を決めようと思っている受験生の方にも参考になれば幸いです.

機械系は立命館大学では機械システム系とロボティクス学科の2つがあるのですが,その2つは結構被ってる授業があるので,ロボティクス学科志望者だけじゃなくて機械工学科志望の人にも参考になるのではないかと思います.

専門科目たち

1回生の時は,線形代数や基礎微分積分,力学や電磁気学,Cプログラミングなどの基礎科目が多くを占めていました.

ただ2回生からは専門科目が増えてきたような印象を持ちました.

今回は,その中で特に楽しかった,実習・演習系の2つの授業に関して書いておこうと思います.

機械工作実習

立命館大学には,機械工作センターと呼ばれる施設があります.

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ここには,旋盤やフライス盤,マシニングセンタや3Dプリンタといった,工作機械が置いてあり,材料の加工や機械部品の作成ができます.

その工作機械の使い方を学ぶのが機械工作実習という授業です.

授業では,旋盤,NC,溶接などを行います.

様々な計測器具

初回の授業では,様々な計測器具を見せていただきました.

まずはノギスとか,機械屋さんの必須工具の紹介と使い方.

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これが,金属の玉をぶつけて跳ね返りの大きさで金属の硬さを図ることができる器具です.

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一番すごかったのはこれですね.

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穴の深さとか形状を精密に図ることができる器具なのですが,写っているのは10円玉の表にいる鳥です.

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こんなちっちゃいものの彫りの深さまで図ることができるものです.ちなみに深さは最も深いところで69マイクロメートルでした.

マシニングセンタでゼネバ機構作成

そして,その後は3週間かけてマシニングセンタと呼ばれる工作機械を使用しました.

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こんなものです.なんと,これを1時間借りようとしたら数百万するらしいです.

時給数百万… おそろしい.

で,これでこんなものを作りました.

ゼネバ機構と呼ばれる機構です.

ゼネバ機構っていうのは,連続の回転運動を断続的な運動に変える機構です.

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9b/Geneva_mechanism_6spoke_animation.gif

Master CAMでの設計

その次の3週間は,Master CAMというソフトを使っての設計実習を行いました.

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Master CAMで設計して,NCに設計データを入れます.

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すると,このように加工を行ってくれます.

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一旦加工データを作ってしまえば後は機械に任せるだけなのでたくさん製造することができます.

旋盤実習

その後3週間は旋盤を使いました.

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旋盤は,このように工作物を回転させながら刃にあてて加工を行う工作機械です.

ネジを作りました.

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こんな感じでごっついドリルとかも使います.

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溶接実習

そして最後にやったのが溶接です.

溶接は本来資格がないとできないのですが,教育機関では特別にできるらしいです.

簡単に見えますがやってみるととても難しいことに気づきます.

装備はがっつりマスクと靴を装着.

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レーザーがすごいので撮影は特別な板越しです.

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と,こんな感じでわずか15週間でここまで多くの工作機械を触ります.

今後研究等でここを使うことも多くなってきます.これらを使えるのは機械系学生の特権ですね.

CAD演習

そして,もう一つとても面白かった授業はCAD演習という授業です.

CADとは,コンピュータによる設計支援ツールのことです.

フライホイール駆動システム設計

Solid Edgeと呼ばれるソフトを使用し,チュートリアルを終えた後にフライホイールを設計します.

フライホイールってなに?という方も多いと思うので,こちらの動画を御覧ください.

www.youtube.com

この動画,最初に動力を与えるとなにもしなくても止まらずに進み続けているのがわかります.

このように,慣性を利用した機構です.

今回私が設計したフライホイール駆動システムはこちら.

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これを,出来る限り軽量に,ただし慣性モーメントを可能な限り大きくするように設計するのが今回の課題です.

このように何種類もフライホイールを設計します.

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この中で,もっとも軽く,慣性モーメントが大きく,かつ強度的に問題のないものを選びます.

シミュレーション

Solid Edgeに付属しているシミュレーション機能を使ってシミュレーションを行っていきます.

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最大でどの程度の応力がかかるのかをシミュレーションし,使用する材料等を決定していきます.

軸を取り付けて重力をかけた時にどれだけ軸がたわむのかなどのシミュレーションをすることもできます.

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そして,モータの選定やギアの設計などを行い,最終的なフライホイールシステムを作ります.

材料を金にして,金塊に数百万ニュートンの力をかけて破壊するという遊びをやってみたり…

こういうアニメーションを作れたりするのもとても楽しいです.

実はこのソフト1本100万以上するらしい(ってうちの教員がn回言ってた)

その他の授業

その他,もちろん微分方程式や複素関数論などの数学,材料力学や加工学等,機械系の専門授業もあります…がやっぱり実習系授業が一番.

さすが大学って言う感じで設備はとても充実しているし,実習系はなによりとてもおもしろい.

僕は立命館の学生なので,他の大学のことはわかりませんがどこも同じ感じかと思います.

機械系を志望しているけどどんなことするのかわからない… と思っている高校生の助けに少しでもなればと思います.

ありがとうございました.

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