マッチ売りの少女で学ぶ化学

みなさん,マッチ売りの少女って知ってますよね?

有名なお話です.

あらすじ

マッチ売りの少女は体を暖めるためマッチに火を付けます.

マッチをするごとに,暖かいストーブ,ごちそう,クリスマスツリーなどの幻影が一つ一つと現れます.

どれもマッチを消すと消えてしまいます.

そして次にマッチをすると祖母が現れます.

マッチの炎が消えると,祖母も消えてしまうことを恐れた少女は慌てて持っていたマッチ全てに火を付けます.

祖母は光に包まれ,少女を優しく抱きしめながら天国へと昇っていった...

少女は幸せそうに微笑みながら死んでいた.

そんな悲しいお話です.

マッチの原料

wikipediaの概要ページの一番上を見てみましょう.

木や紙などでできた細く短い軸の先端に、発火性のある混合物(頭薬)をつけた形状をしている。リンの燃えやすい性質を利用している。

と書かれています.

リンがつかわれているわけですね.

リンと同素体

高校化学で習う知識になるのですが,リンには同素体が存在します.

同素体とは,互いに同じ元素から構成されるが,化学的・物理的性質が異なるような物質のことを言います.

一般的に現在つかわれているマッチには赤リンが使われています.

リンの同素体の一つに,黄リンがあり,「毒性が強い」というのが特徴になります.

当初のマッチ

フランスのソーリアが黄リンマッチを発明したのがマッチの始まりと言われています.

そう,毒性の強い黄リンのマッチを.

なぜ黄リンを使ったかというと,発火しやすいからです.今はマッチの箱の側面でこすらないと燃えませんが,昔の黄リンのマッチはどこにこすりつけても燃えます.

しかし,自然発火が起こりやすいのと,黄リンがもつ毒性が社会問題化し,製造中止になりました.

もう一回マッチ売りの少女を読んでみる.

壁にマッチをこすりつけて火をつけるという描写・そしてこの時代背景をみても,マッチ売りの少女の売っているマッチは黄リンでできたものと考えられます.

そして,黄リンの毒性の一つに,「幻覚を見る」というのがあります.

使い続ければどんどんみる幻覚は強くなる...

そして... 最後にお亡くなりに...

恐ろしいお話だった.

© 2016 Yuki Sako.